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写実的な素描を基にした前作「ウィトルウィウス的人体図」に続き、やや抽象化されたムンクの人気絵画を大胆にfigma化。
絵画が背景も含めて完成品の為、本作にもフィヨルドをデフォルメした独特の背景パネルの前に「叫び」に耳を押さえる人物を配する仕組みとなっています。
ムンク自身が版画も含めて何度も描いた作品中1893年に油彩で描かれた現オスロ国立美術館所蔵作を基にしています。
本キャラクターの立体化商品(空気人形の起き上がり小法師、キーホルダー他)は既に20年以上前からアートショップで売られて居り、版権所持者の柔軟な姿勢には感謝致します。
極限の苦悩を見事に描いた痛々しくも峻厳な原画を高度な技術で可動フィギュア化したので、やはり一種異様な雰囲気を纏ってしまっています。
絵画と異なるポーズを取らせるとすべてちょっと悪趣味なパロディになってしまう困ったフィギュアです。
購入者共々フィギュアも困惑しているが如く見えます。
【特徴】
○磁石が底部に内蔵、鉄素材に付着可能なギミックが仕込まれて居ます。床部が鉄製ですと安定度が増します。
砂場で遊ぶと砂鉄回収が出来ます(やらない方が良いです)。
但し、本フィギュアをずっと垂直に固定するのにはやや磁力が弱い感覚でした。
○4つのパーツを組み合わせた蛇腹状のボディ部はクネクネと動きますが可動域は45度位で、余り曲げ過ぎると外れてしまいます。
○豊富な手パーツでオリジナルとは異なる御茶目で冒涜的なポーズを取らせる事が出来ます。
○背景パネルのフレームはプラスチック、絵画部は厚紙です。figma標準スタンドのベース部に立てる仕組みです。
本フィギュアに6千円前後を支払う購買層の皆様に怒り・戸惑いよりユーモアを持って受け入れられる事を祈っています。
二次元素材を違和感なく立体化する為に精進したメーカーのスキルがこんな事に役に立つとは思いませんでした。
既に東洲斎写楽「三世大谷鬼次の奴江戸兵衛次」と「モナリザ」の製作が発表されていますが、お次はエッシャー、ピカソあたりでしょうか。
期待と何処まで本シリーズが行ってしまうのか不安、共に有りです。